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プロが本音で解説!市販カラーと美容室カラーの「本当の違い」とは?

「美容室で染めるのと、ドラッグストアで買える市販のカラー剤、結局何が違うの?」
「市販のカラー剤は傷むって本当?」

美容室でよくお客様からいただくご質問です。最近は市販のカラー剤(ホームカラー)も泡タイプや乳液タイプなど種類が豊富になり、手軽に染められるようになりました。

しかし、「髪を染める」という目的は同じでも、市販カラーと美容室カラー(サロンカラー)は、実は中身が全くの別物なのです。

今回は、美容師の視点から、薬剤の成分、仕上がりのクオリティ、そして髪へのダメージという3つのポイントで、両者の「本当の違い」を分かりやすく解説します。


1. 最大の違いは「薬剤の成分(アルカリ剤と過酸化水素)」
カラー剤は主に、キューティクルを開く「アルカリ剤」と、髪を脱色して色を入れる「過酸化水素(酸化剤)」の組み合わせでできています。この2つの成分の性質が、市販と美容室で大きく異なります。

アルカリ剤の違い(揮発性か、不揮発性か)
髪を染めるためにキューティクルを開くアルカリ剤ですが、ここに大きな違いがあります。

美容室カラー(アンモニアなど):
美容室のカラー剤は、揮発性(気体になりやすい)のアルカリ剤を使用しています。カラー特有のツンとしたニオイがするのはこのためです。しかし、揮発性であるため、**カラー後に髪の内部にダメージ成分が残りにくい(残留しにくい)**という大きなメリットがあります。

市販カラー(モノエタノールアミンなど):
市販のカラー剤は、ツンとしたニオイを抑えて快適に染められるよう、不揮発性(気体になりにくい)のアルカリ剤を使用しています。香りは良いのですが、成分が髪の内部に残留しやすく、カラー後もじわじわとダメージが進行してしまう原因になります。

過酸化水素の濃度の違い
過酸化水素は、髪のメラニン色素を壊して明るくする成分です。

美容室カラー(髪の状態に合わせて調合):
美容室では、1.5%、3%、6%など、濃度の異なる過酸化水素を用意しています。根元の暗い部分には強めの6%、すでに明るくなっている毛先やダメージが気になる部分には弱めの1.5%や3%など、美容師が髪の部位ごとに最適な濃度を調合・塗り分けします。これにより、不要なダメージを極限まで抑えることができます。

市販カラー(誰でも染まる最強の6%):
市販のカラー剤は、「どんな髪質の人(太い・硬い・黒い)が染めても、しっかり色が変わる」ように作られています。そのため、過酸化水素の濃度は**常に最大パワーの6%**に設定されています。すでに明るくなっている毛先にも最大パワーの薬を塗ることになるため、深刻なダメージ(パサつき、切れ毛)に直結してしまいます。


2. 仕上がりの違い(ムラと透明感)
色素の濃さとカラーバリエーション
市販のカラー剤は、素人が適当に塗ってもムラが目立ちにくいように、色素の量がかなり濃く作られています。そのため、「パッケージの透明感あるアッシュを選んだのに、ただの真っ黒になってしまった」「色が抜けにくく、次に明るくしたい時に染まらない」といったトラブルが起きやすくなります。

一方、美容室では何十~何百種類ものカラー剤を組み合わせ、お客様の「元の髪色(アンダートーン)」を計算した上で色を作ります。透明感のある外国人風カラーや、根元から毛先にかけての自然なグラデーションは、プロの調合があってこそ実現できる仕上がりです。

塗り分けのテクニック
自分で染める場合、後頭部や内側まで均一に塗るのは至難の業です。どうしても「塗りすぎている部分」と「塗れていない部分」ができ、色ムラが発生します。

美容室では、体温が高く染まりやすい根元を時間差で塗ったり、ダメージレベルに合わせて薬を塗り分けたりと、プロの技術で均一で美しい仕上がりをお約束します。


3. その後のヘアスタイルへの影響(パーマや縮毛矯正)
市販のカラー剤を繰り返し使用していると、髪の内部は深刻なダメージを受けています。

見た目はそこまで傷んでいなくても、いざ美容室で「パーマをかけたい」「縮毛矯正をしたい」とオーダーした際、髪が薬剤に耐えられず、チリチリになってしまったり、施術をお断りせざるを得ないケースが多々あります。

美容室でのカラーは、ただ色を変えるだけでなく、「数ヶ月後、数年後の髪の健康」を見据えた施術を行っています。


どうしても美容室に行けず市販カラーを使う場合の応急処置
もし、どうしても時間がなくて市販カラーを使う場合は、**「新しく伸びてきた根元(リタッチ)や、顔周りの白髪だけ」**に留めることをおすすめします。毛先まで全体を染めてしまうと、取り返しのつかないダメージに繋がります。

美しい髪は、一日にしてならず。
「髪のパサつきが気になる」「いつも思い通りの色にならない」とお悩みの方は、ぜひ一度、プロのカラーリングを体験してみてください。手触りも色持ちも、きっと違いに驚くはずです!